2010年2月1日

尾道には何かある。

 チャンキーさんの展示とイベントで尾道に行ってきました。
大阪2回と金沢と今回で、もう4回目になる、「カレーとロックとトークのイベント〜スパイスの嵐」。通の間で、日本一美味しいとも噂されるカレー屋「カシミール」の後藤氏と、多岐にわたるモノ作りで世界的に活動するgraf家具職人の荒西氏、そこにアーティストチャンキー松本。

「まずやる事、好きなものをコピーしてでも。そしてそれをやり続ける事」「アマチュアならではの特権は失敗してもいいからホームランを狙える事」…今回も強烈なスパイスの香りと、道を極めてる人ならではの言葉と凄みのある演奏が、お寺とゆう場でカレーみたいに混ざりあってました。「何かを始めたくなりました」アンケートにもそう書かれてて、何よりいい感想だなと思いました。チャンさんはいつも、凄い二人がいるから俺はいらんかも…とかゆうけど、ああゆう場を作れるってのは凄いなあ、と思う。

 去年は「キリイシ」とゆう本の出版で、真ん中に切石とゆうトンでもない才能があり、それを地道にまとめて形にするとゆう作業を経験できたことで、たくさん学ぶことがありました。才能や作品もしくは強い想いやメッセージ、そうゆう類いのものは、強引にいえば産まれたての子のように、あの世を孕んだ異界の存在。だからこそ日常から浮き出た輝きを放つ。しかしそれを丁寧に取出し育てて世に差し出すには、日常の立ち位置と視点、そして地道で確実な時間作業を必要とするんやなあ。と。本作りを通してそれを経験できたことはありがたいと思う。
 今回のイベントを主催した音楽家のケイキさんと尾道の人々も、そうゆう仕事が出来る人達でした。準備から設営から仕込み本当に何から何まで、人の手と気持ちで作り上げてくれてました。

それにしても尾道は青春の街やなあ。いつもそう思う。瀬戸内の海と山と古い家々、その間を線路がカンカンと鳴って、学生の自転車が、買い食いしながら走り過ぎる。そうゆう、なんだか学生ドラマっぽいロケーションからも、そう思うんやけど、町の大きさも。観光地だけど、作り上げられすぎてないヌケのある町。そのヌケがあるからこそ、一瞬でその町の路地に迷い込める。汚れた野良猫や、歪みまくった古い家、狭い坂道を抜けて広がる海と風。

 会場であるお寺にメンバーの一人のおじいちゃんのお墓がありしかもイベントの日が命日だったとゆう凄い偶然から、想えばこのカレーのイベントが出来るのもケイキさんとアニメーション「スープ」てゆうイベントだったみたいなコジツケまで…今回の旅は不思議な縁や偶然やミラクルが一杯で、大林監督じゃないけど、確かに尾道には時間と空間を超える何かあるような気がします。いや、あります。そういえば、今回展示されたチャンさんの絵には、そうゆうヌケた時間と空間と作業する人が描かれてました。それも偶然でしょうか…。
いつの日か私も昔の絵描きさんみたいに、尾道にしばらく滞在して絵をいっぱい描ければなあ、なんて思ったりしています。

イベントに同行したアコーディオン楽団「リュクサンブール公園」が町を流している姿も、まるで尾道名物みたいにすっかり溶け込んでました。何気なく録った動画なのに映画のはじまりみたいになっててビックリ。でも最後に通り過ぎる車は…。